今年の梅雨は長い。
7月下旬でようやく九州南部が梅雨明けした頃です。
この時期は空を見上げても見渡す限り雲しかありません。
しかし7月16日はその限りではありませんでした。太陽が沈んでから雲が流れ、梅雨時期とは思えない満天の星空が見え始めました。どうやら天は私たちの味方のようです。
というのも、10日に土星が「衝(太陽系の天体が地球から見て太陽とちょうど反対側になる瞬間のこと。この時、地球と惑星との距離が近くなるため明るく見える。)」であったため明るさが健在で、その近くに木星も確認でき、また7月半ばは、月が土星の近くを通過して見えます。つまり月と惑星2つが同時に見える絶好の機会であったのです。
↓撮影した写真。↑その写真におよそ対応する星図


↓おとめ座付近。↑その写真におよそ対応する星図。

惑星は様々な星座を形作っている恒星と違い、天球上(夜空)では少々不規則な動きをします。そのような、惑星の天球上の位置や動きに関連する現象を惑星現象といいます。
11日、惑星現象のひとつである「衝」という現象が木星で見られました。
「衝」とは、地球より外側の惑星が太陽と正反対の位置にくることで、0時0分に南中します。太陽―地球―惑星という一直線(2次元的に)の位置関係にあり、つまり惑星版の満月みたいなものです。
ちょうど日付が変わるころ、真南の空にひときわ輝く木星が観測できました。

写真中央の明るい星が木星で、へびつかい座に位置しています。また、その南にさそり座、東にいて座が確認できます。いて座の弓の部分にかすかに天の川をとらえることができました。
惑星現象はそう頻繁に起こるものではありませんが、太陽系の中での地球の位置を考えるのに良い機会です。
6月は22日に海王星が「留」、24日に水星が「東方最大離角」を迎えます。
ぜひ空を見上げてみてください。
以前みずがめ座η流星群のピークの日に、日周運動の撮影に挑みました(詳しくはこちら)。
そのとき撮影した写真について、伊代野大先生から、
・日周運動を撮影するとなると、やはり30分間のライブタイム撮影では時間が短い。
・ピントが合ってない。
というご指摘を頂きまして、ベンジェンスもといリベンジすることにしました。
今回は5月24日22時10分~25日0時20分の130分間。正確には1分×130枚のコンポジット撮影を行いました。

この日は、はくちょう座のあたりを流星が何個か通過するのも観測できました。
また今の時期は夜が深くなると南の空に木星がひときわ明るく輝いて見えます。
ときには夜空を見上げてみるのも良いものですよ。
5月7日0時台の日周運動の様子です。

北極星をほぼ中心にして、空全体が反時計回りに回転して見えます。それが日周運動です。
実はこの日、みずがめ座η流星群がピークの日で、旧3号館にカメラを据えて待機していました。しかし、いわゆる「三大流星群」ではないこのみずがめ座η流星群。カメラで捉えることはおろか、目視すら厳しいものでした。
そんな流星群を今か今かと待っているときにふと撮影した一枚です。
2018年度卒業研究発表会お疲れ様懇親会&2019年度新ゼミ分け会

4年生の皆さん,お疲れ様。3年生の皆さん,ようこそ。
2019年度は,4年生7名,修士1名,博士1名の9名の仲間が集まる情報宇宙研究室です。この研究室で春,夏,秋,冬を過ごして下さい。
岡山理科大学基礎理学科屋上に設置しているスカイモニターTENGENが流星を記録していました。
(伊代野は岡大ジョギング中22:50頃に,農場当たりで空を見上げたとたんに流れました。東北東から南南西で方向向きとも一致。色が少し変わっていたと思う。先頭が黒っぽくて,その周りが赤い。痕のようなものが見えた。隕石に近いものであったと思う。到来方向を考えると,少し解せない。)
取り急ぎ。
