プローブカー情報って何だ!(11月)

2014年11月28日,基礎理学科3年次の秋学期に開講の高校情報教職免許科目の「情報システム2」の社会システム見学第2弾として,岡山県警交通管制センター(岡山市北区いずみ町)を訪問しました. 

ITS社会の到来とともに,情報技術が使われる分野はどんどん拡大しています.
警察庁が取り組むITS分野はUTMSと呼ばれ,その基盤情報技術は,主要道路に設置されている超音波ビーコン,光ビーコン,電波ビーコン,FM多重放送を使った情報収集と情報発信です.何気なく通行している道路にこれらの装置が設置され,車載のカーナビとコミュニケーションをしています.そして,センターで渋滞予想をして信号をコントロールしたり,またVICS経由でドライバーに情報を提供しています.
岡山市では2014年11月30日から岡山駅前に大型ショッピングモールがプレオープンするなど,交通状態は広告と変化し,主要道路に設置されたビーコン類だけでは対処しきれなくなりつつあり,増設をしているところだそうです.
その一方で,ビーコンの設置を遍く行うことは元来不可能であります.そこで現在普及し始めている方法がプローブカー技術です.VICS対応のカーナビに更に無線通信機能を追加することで,2秒おきに車のGPS情報や速度,ブレーキ,アクセル,ワイパーなどなどの情報を発信し,それをセンターが収集し,個人情報を取り去った形のデータとして解析を行うそうです.いわゆる「ビッグデータ」です.この技術には車メーカホンダが積極的に取り組んでいるとのこtでした.
情報システムは,我々のインフラを支える技術して欠くことのできない分野であり,またその技術開発が社会をより良く変えていくということがよくわかる事例が,ITS,UTMS,プローブカー情報であると言えます.
基礎理学科では高等学校教員免許「情報」の取得を目指して本科目を受講するものだけでなく,情報技術ITに興味を持ち,取り組む学生も多くいます.メーカの分野や情報産業界に就職していく学生も少なからずおります.これらの学生さん達が,ITを身近なインフラの一部として認識する一助となれば成功です.
岡山県警交通管制センターの皆様,ありがとうございました.