伊代野研の大学院生が学会発表

2025年3月26日、27日の日程で、第37回固体飛跡検出器研究会が神戸大学海事科学部梅木ホールで開催されました。基礎理学科出身の理工学研究科修士課程自然科学専攻1年の杉侑樹さんが、『宇宙ガンマ線観測計画GRAINE2023 気球実験の原子核乾板中に記録された宇宙線重原子核飛跡の機械学習(Faster R-CNN)による検出と電荷同定』というタイトルで発表を行いました。固体飛跡検出器(SSNTD)の一種であるCR-39(PADC)や原子核乾板を使用した科学計測機の開発や応用例を発表する研究会です。
 杉さんは、原子核乾板を使った宇宙ガンマ線観測計画の天体観測の現状と、原子核乾板中に記録された重原子核の観測結果を報告しました。観測手法に機械学習を導入し高統計でのデータ解析が可能となり、宇宙線の重元素の観測に着手でき始めました。機械学習の導入にインパクトがあり、多くの質問やコメントをもらっていました。発表後も、同じく機械学習を使った手法を開発中の福井大学の研究者と話し込んでいる場面が見られました。
 今後も解析を進め、宇宙の重元素の起源に迫る研究成果を期待しましょう。