杉山裕子研究室の紹介

杉山裕子研究室(水圏化学研究室)

教授 杉山 裕子(すぎやま ゆうこ)
担当分野 化学分野
専門分野 水圏化学
研究テーマ 水圏における溶存有機物の移動・役割・運命
研究概要 溶存有機物は、全ての陸水に数百 mg/L から数 mg/L 含まれる、ユビキタスな物質群で、地圏においても、水圏においても主要な炭素のリザーバーである。主に粒子状有機物の分解により生成する溶存有機物は、バクテリアの主要なエネルギー源であり、太陽光の入射を制限することで、水圏における一次生産や紫外線阻害などに影響を及ぼし、物質循環を直接的・間接的に支配している。それに加え、錯生成や吸着作用などにより他の微量溶存成分の水中での安定性をもたらしている。このように、天然水中の溶存有機物は様々な機能を有し、水質を決定付ける重要な因子であるが、分子種や構造などに関する情報は今なお限られている。本研究室では、三次元励起蛍光スペクトル分析、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴型質量分析、核磁気共鳴スペクトル分析などを用いて、天然水中溶存有機物を分子レベルで特徴づけ、分子種・化学構造や機能を明らかにすることを目的に研究を行っている。
担当科目 基礎化学Ⅰ,分析化学,物理化学,化学実験
ひとこと 雨水・土壌水・河川水・湖沼水・海水などの天然水に存在する有機物の特徴と生態系に関りについて研究しています。
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